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花農舎ブログ

福島こうじや(福嶋糀屋)

「福嶋糀屋」(看板はなぜか「福島こうじや」)は八木町国道9号線に平行する旧街道(丹波街道)にある。通勤途上、看板をみていて「こうじ」だけで商売になるのかなぁ〜と興味がそそられた。「こうじ」はスーパーで少量買う程度で、一度はこの店を覗いてみたいとも思っていた。
昨年プランター栽培で、たくさん出来た朝鮮唐辛子で麹漬け=丹たん漬けを造ろうと思い立ち「福島こうじや」で求める事にした。

店の中に入ると大きな太鼓が迎えてくれる。帝釈尊天「庚申太鼓」子供厄除とある。敬う心と育てる心、実に良き日本の精神がここにある。
土間続きの縄のれんの奥に仕込み蔵があると聞く。二、三ほかの商品も扱っているが看板に偽りなく「こうじや」である。

この地は桂川が北から南に流れ、盆地で湿度が高くまさに麹菌の天国と言った所か。
効率一辺倒の世にあって手造りの文化がすたれ行く昨今、こうして出会えるのは望外の喜びでもあり、麹菌と共にどっこい生きていると主張していた。
さて、この「こうじ」を使って「丹たん漬け」や「甘酒」を造った感想だが、深い味わい、力強い生命力と文化の香りを感じた。勿論ファンとなったのである。
写真のセイロ1枚が540円と信じられない安さでもある。最近は「塩こうじ」がブームと聞く。発酵文化を自分で体験するのも「心ゆたかに」すごす工夫となろう。
八木町の近くを通ったならば是非訪ねてみてください。迷惑が掛かるといけないのであえて住所は書かないが、古い町だから誰かに聞けば必ず教えてくれる。
記:ていしゅ